iPad の便利さや使い方、選び方など様々ご紹介してきましたが、今から購入される方で一番悩ましいのが価格ではないでしょうか。
その中でストレージ容量が同じで価格が近い機種だと尚更悩みますよね!?
そんな価格が近い商品がこの2機種
・iPad Air第4世代10.9インチ 256GB 2020年10月発売
Wi-Fiタイプ 87,780円
・iPad Pro第3世代11インチ 256GB 2021年5月発売
Wi-Fiタイプ 106,800円
この二機種は狭小ベゼルのフルスクリーンタイプで、ストレージ容量も同じ256GBです。
大きな違いは iPad Air第4世代が搭載されているチップ。
iPad Air第4世代は
Neural Engineを搭載したA14 Bionicチップ
iPad Pro第3世代は
次世代のNeural Engineを搭載したM1チップ
他にもカメラ性能やリフレッシュレートの違いなどありますが、その価格差が半年後に発売された M1チップ搭載の iPad Pro第3世代の方がわずか19,020円高いだけなのです。
この価格差をどう考えるかをこのあと私なりに比較したうえで答えを出したいと思います。
結論 機能を考えるとではProの方がお得だが…
いきなり結論を出しましたが、性能面から考慮すると iPad Pro11インチを選ばれた方が性能面からするとお得ではないかと感じます。
ただ、その性能の差に魅力を感じない、または利用目的などからその性能は必要ない方はカラーが豊富でオシャレな感じの iPad Air第4世代を選ばれた方が初期費用を抑えられます。
次の項目からその性能の違いを解説していきます。
大きく違う性能比較
主要性能での大きな違いは以下の通りです。
iPad Air 第4世代 | iPad Pro11㌅ 第3世代 | |
ディスプレイ |
10.9インチ Liquid Retinaディスプレイ True Tone 最大輝度500ニト(標準) — |
11インチ
Liquid Retinaディスプレイ ProMotionテクノロジーとTrue Tone 最大輝度600ニト(標準) ProMotionテクノロジー |
搭載チップ | Neural Engineを搭載した
A14 Bionicチップ |
次世代のNeural Engineを搭載したM1チップ |
カメラ | 12MP広角カメラ
ƒ/1.8絞り値 — — 最大5倍のデジタルズーム |
12MP広角カメラと10MP超広角カメラ
広角:ƒ/1.8絞り値 超広角:ƒ/2.4絞り値 2倍の光学ズームアウト 最大5倍のデジタルズーム |
フロントカメラ | 7MP
FaceTime HDカメラ
— — —
— |
12MP
TrueDepthカメラシステム(超広角カメラ搭載) 2倍の光学ズームアウト センターフレーム 進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード アニ文字とミー文字 |
コネクタ | USB-Cコネクタ | Thunderbolt / USB 4対応のUSB-Cコネクタ |
では大きく違うそれぞれの箇所を解説していきます。
ディスプレイ
ディスプレイはそれぞれLiquid Retinaディスプレイ(サイズはほぼ同じ)ですが、大きな違いとしては「ProMotionテクノロジー」があります。
ProMotionテクノロジー
「ProMotionテクノロジー」を採用している iPad Pro ではリフレッシュレートが120Hzとなり、iPad Air のリフレッシュレート60Hzと比較すると、画面がより滑らかに動く特徴があります。
判りやすくいいますと、ブラウザーをスクロールする際に違いがでますが、このスクロールでの違いは普段使いではあまり気にする程の違いは感じないと思います。
実際私も iPad Pro の120Hzと iPad Air の60Hzでスクロールの違いを比べましたが、普通にスクロールする限りその違いは体感できるとは言えないです。
ただ、この ProMotionテクノロジーで影響が出るのはAppleペンシルを利用した際に、その筆跡に違いが出ることで作業に影響が出てくる場合があります。
普通に文字や注釈を記入する程度なら問題ないですが、イラストを描く職業の方にとってはその描いた箇所が直ぐに着いてくる120Hzの ProMotionテクノロジーの方が有利だと感じます。
逆に言いますと、イラストを描くことがない方には無くても不便することのない機能かもしれません。
また、高速で動くゲームにもその差が出てくる場合があるかもしれません。
最大輝度も iPad Air は500ニト、iPad Pro は600ニトと違いがありますが、これは見比べないと解らないので購入する際の決め手となることはないと感じます。
搭載チップ
コンピューターの頭脳に該当する箇所、それがこの搭載チップです。
iPad Air第4世代は iPhone12シリーズに搭載されているA14Bionic チップベースですが、iPad Pro11インチ第3世代はMacBookPro 等へも搭載されている M1チップを搭載しています。
今 iPad で使用するアプリは M1チップ搭載の iPad Pro 以外でも十分に動作可能ですので、現時点では正直オーバースペックなことは否定できません。
しかし、例えば今後Macとの更なる連携などを目的として M1チップを搭載してきたとしたら、M1チップ搭載の iPad Pro が iPad Air よりも2万円弱の価格差で利用出来るのであればこの違いだけでもお得だと言えます。
また先日発表された iPadOS15 の追加機能などをみると、まだその前兆すらもみえませんでしたので正直難しいところだと感じています。
これまでの iPad で十分に動いていることを考えると、最新の M1チップを搭載した iPad Pro11インチよりも、2020年型の iPad Pro11インチが割引価格で販売されているのであればそちらを購入された方がコスパが良いのではないかとも感じます。
2020年型の iPad Pro11インチが割引価格で販売されている場合、4K動画編集やRAW現像、イラストを描くなどのなど負荷のかかる作業を頻繁におこなう予定の方は、iPad Air第4世代よりも2020年型の iPad Pro をおすすめします。
動画の書き出し時間が2020年型 iPad Pro よりも古い iPad Pro10.5インチの方が iPad Air第4世代よりも書き出し速度が速かったことがその理由です。
その比較は下記記事をご覧ください。
カメラ
iPad で写真撮影されている方を見かけることはほとんどないですが、風景を撮影する際にf2.4の10MP超広角カメラは便利だと思います。
iPhone でも iPad でも撮影した写真をその場でトリミング出来たりと便利な為、気軽に撮影する方にとってはこの超広角カメラは便利だと感じます。
実際私も iPhone12Pro の超広角カメラで風景写真を撮影しますが、その写真の仕上がりがとても良いです。
風景撮影を目的にミラーレスカメラを購入しましたが、RAW現像する時間がなかったりとミラーレスカメラで撮影した写真をそのままにしてしまっています。
その点 iPhone や iPad で撮影した写真は発色よく仕上げてくれますし、また直ぐに現像ソフトで編集も出来ますのでとても便利です。
一眼レフカメラやミラーレスカメラの売れ行きが落ち込むのもわかります。
余談ではありますが、iPhone12シリーズのナイトモードで撮影した写真はこれまでのiPhone で撮影した以上に素晴らしい仕上がりになります。
フロントカメラ
このフロントカメラの進化はこれからの時代にありがたい機能の一つと言えます。
まず、iPad Air 第4世代が7MPのFace Time HDカメラに対して iPad Pro11インチ第3世代は12MP TrueDepthカメラシステム(超広角カメラ搭載)と大きく進化しました。
Face Time などでビデオ通話する際にこれまで以上に高画素カメラで通話可能な為、綺麗な画像を相手に届けることが可能です。
また、リモート会議などの際に深度コントロールが使えるポートレートモードを利用することで、背景をぼかす効果を得られ背景をハッキリ映さなくて済む機能は地味にありがたいです。
また、YouTubeなどに動画をアップする際に顔出しが嫌な時などアニ文字を利用できるのも iPad Pro の良いところかもしれません。
フロントカメラはリモート会議などでとても便利に使えるのではと思います。
コネクタ
これまで lightning接続だった iPad も、Pro で USB-Cへと変更になったことを切欠に iPad Air でも第4世代から USB-C に変更されました。
これは拡張性がアップしたので個人的にはとてもありがたい機能でした。
iPad Pro11インチ第3世代では、Thunderbolt / USB 4対応のUSB-Cコネクタへと進化し転送速度もこれまでのUSB-Cよりも高速になりました。
4K動画など容量の大きいファイルを外付けSSDなどへ転送する際はありがたい機能ですが、動画ファイルを扱わないのであれば必要ないかと感じます。
そもそも4K動画を扱わないのであれば、iPad Proはスペックオーバーなのですが。
その他気になる違い
大きく違う機能については以上の様になります。
また、セキュア認証は iPad Air第4世代はトップボタンに内蔵された指紋認証センサーTouch ID に対し、iPad Pro11インチ第3世代は Face ID となります。
マスク着用の今、Touch ID はありがたいですが、外でiPad を利用するよりは自宅など内部で利用する機会の方が多い iPad は、Face ID の方が便利だと感じます。
iPad Air第4世代も iPad Pro11インチ第3世代も利用するAppleペンシルは第2世代と同じです。
スピーカーに関しては iPad Air第4世代が2スピーカー(横向き)、iPad Pro11インチ第3世代が4スピーカーとなります。
自宅で利用する際はスピーカーから音を出すでしょうが、公共の場などではワイヤレスイヤホン等を利用されるので、このスピーカーの違いも購入の決め手にはならないかと思います。
おすすめのワイヤレスイヤホンはこちらから
まとめ
簡単に両者の違いを説明しましたがいかがでしたでしょうか。
iPad Proの購入をおすすめする方は以下の通りです。
・頻繁にiPad で4K動画編集をされる方
・頻繁にiPad でRAW現像をされる方
・頻繁にiPad でイラストを描かれる方
iPad Air第4世代をおすすめする方は!
・少しでも予算を抑えたいが、Air のカラーが気に入っている方
・それ程iPad に負荷のかかる作業をしない方
・Pro までの性能はいらないが、フルスクリーンのiPad が欲しい方
こんな感じではないかと思います。
ただこれから写真に変わり主流となるであろう動画撮影を第一に考えると、その編集・書き出しなどを考慮すると iPad Pro を選ぶ方がベターでしょう。
iPad Pro11インチ第3世代のストレージ容量を128GBに変更し、外付けSSDで容量不足を解消するという方法もあります。
128GBの iPad Pro11インチですと、その価格差は7,020円。iPad Proを更に購入しやすくなります。
また iPad Pro ならば、2020年型の iPad Pro がお安く販売されている機種を選ぶ方が今は初期費用を抑えて手に入れる方法の一つです。
2020年型を選ばれてもAppleの最新OS対応はかなり古い機種でも対応してくれますので安心してご利用できます。
因みに次期iPadOSは、2014年発売の iPad Air2 へも対応されています。
iPad は気軽にサッと素早く利用できますので、あなたの for Better Life を一段階上へと導いてくれます。
ご自身にあう iPad を見つけて生活の一部としてみてはいかがでしょうか。
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